金相場 今後の動向(その2)

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ブログ2024/10/18

金相場 今後の動向(その2)

金相場の上昇は、2023年ずっとニュースで伝えられていました。12月には史上最高値に達し、2024年も高値が続いています。

投資信託における定番の「S&P500」は、2000年以降の23年間で+184%に成長しています。2000年に100万円を投資していれば、株価の上昇だけで約280万円に増えたということですし、継続的な積み立てと分配金の再投資を行えば、大きな資産を築けたことでしょう。

米国市場には、プロの機関投資家が運用するさまざまな投資信託がありますが、そのうちの8割はSP500の成長率に勝てないといわれています。それほど優秀な実績なのですが、なんと、金(ゴールド)相場はその3倍超の+610%もの上昇を見せています。

 

「有事の金」~「平時に金(ゴールド)を買っておけば、有事の際の備えになる」という意味の投資格言です。戦争や紛争、大恐慌、金融危機など、国際情勢におけるさまざまなリスクによって現金資産の価値が揺らぎ、株式、債券、コモディティ(金や原油などの商品)が大きく価値を損なうとき、金の相場だけは下落率が比較的低いことから、この言葉は生まれています。

例えば、2008年のリーマン・ショックでは米国株の相場が50%以上も暴落しました。金相場も急落はしましたが、その下げ幅は2030%程度だったのです。アメリカの金融緩和の影響もあって、直後に金相場は急騰し、翌年には値を戻しています。

 

2020年のコロナショックにおいても、株価は30%以上の暴落に対し、金相場の下落は10%程度にとどまっています。すべての金融資産が下落するなかで、金は圧倒的に下落率が低い安全資産としての実績があるのです。

現在、コロナウイルスの感染者数は落ち着いていますが、ロシアのウクライナ侵攻、イスラエル・パレスチナ紛争、南米のベネズエラ・ガイアナ間の領土問題、そして、中国・台湾の不穏な状況など、世界的に地政学リスクが高まっています。そのため、資産を安全な金(ゴールド)に変える動きが生じ、世界的な金相場の上昇につながっているというわけです。

 

連日のように高値更新が報じられ、投資対象としてお考えの方も多いのではないでしょうか

金の保有方法は以下のようなものがあります

①金のETF

金相場と連動するETFを証券会社から買う。NISAの対象になる。

 

②現物

純金を現物で保有するもので、金貨や地金(インゴッド)のかたちで流通し、貴金属メーカーなどで購入できる。

 

③純金積み立て

毎月一定額を支払い、継続して金を購入する投資手法で、盗難リスクのある金の現物を保有せずに権利を保有することができる。貴金属メーカーや証券会社で購入。投資信託ではないので、NISA対象外。

 

投資として考えると、株に比べてさまざまな買い方がありますが、株式投資で使っている証券口座から購入できるETFがもっとも手軽でしょう。金のETFは配当金が出ませんが、NISAの対象なので売却益にかかる税金をカットできる点がメリットです。

 

一方、現物の購入はどうでしょうか?手数料が高いし、盗難リスクもあっていいことなしのようですが、「所有する満足感」は否定できないと思います。やはり、金が世界最古の通貨であり、古来より尊重されているのは現物の魅力にあります。宝飾品や工芸品として買うと金としての価値算定が難しくなりますが、金貨や地金(インゴッド)として買えば明快なレートで売買ができます。

 

純金積み立ては、上記のハイブリットといえるかもしれません。現物を預けた状態で安全に金を積み立て購入できますが、購入分が一定の重量になると、手数料を支払えば現物への転換ができます。

 

今後の見通しとしてはFRBの政策金利や、大統領選挙の結果、日本の選挙結果、為替の動向など、少なからず影響する事案に注視することが必要です

金相場においては、先に述べた地政学上のリスクも収束の気配が不透明なことから現在の状態が続くという見通しを持たれる方が多いようです

ただ、金相場だけが高騰を続けるというのは国際情勢に対して健全ではないかもしれません

また、投資には必ずリスクが伴いますので、自己責任で無理のない範囲で投資を検討することも非常に大事です

様々な状況を踏まえながら将来に対して備えをしていくことが肝要だと思います

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